セメントとは、コンクリートを作るための材料の一つで灰色の粉末です。
ここでは、セメントの原材料について解説しています。
◇セメントって何からできている?
セメントの主な原料は石灰石です。
石灰石は全国の山から多く産出されていて、日本において輸入に頼らない工業資源はまれだと言えるでしょう。
この石灰石に粘土やけい石、酸化鉄などを加え、細かく砕いて混ぜ、大きな窯で焼成して「クリンカー」を作ります。
この「クリンカー」に石膏を加え、さらに細かく砕いたものがセメントです。
◇セメントが固まる理由
セメントは水を加えると硬化しする「水硬性」の性質があり、これが建物を建てる際に重要になるのです。
セメントに水を加えてよく練り混ぜると、最初は粘土のような状態になりますが、時間が経つと固まります。
この固化は乾燥によるものではなく、水とセメントの化学反応によって起こり、この反応を「水和反応」と呼びます。
そして、水和反応中に化学反応で熱が発生し、この熱を「セメントの水和熱」といいます。
セメントは水を加えることで最初は粘土のようになり、発熱しながら硬化し、その後も固まりが強化されていきます。
この化学反応は長期間続き、すべてが完了するには70年から80年かかるそうです。