住まいの老朽化や家族構成の変化に伴い検討される「増改築」ですが、新築とは異なる難しさも伴います。
満足のいく仕上がりを実現するためには、計画段階からしっかりとポイントを押さえることが重要です。
◇目的を明確にする
増改築を成功させるためには、まず「どこをどう変えたいのか」という目的を明確にすることが大切です。
漠然とした考えでは、業者主導になり後悔する可能性もあります。計画に迷う場合は、建物診断を受けたうえで中立的な専門家(設計事務所など)に相談するのがおすすめです。
適切な判断と準備が、満足のいく増改築につながります。
◇業者選びの注意点
増改築工事では、工事中に見つかる劣化や打ち合わせ不足が原因で、予期せぬ費用が発生することがあります。
そのため、契約前に追加工事の内容や費用について取り決めておくことが大切です。
また、工事請負契約書には詳細が記載されていないことが多いため、図面や仕様書、工程表など工事内容が明確に分かる資料を確認したうえで契約しましょう。
◇法令の制限に注意する
増改築には、建蔽率や容積率、高さ制限などの法令を守る必要があり、特に床面積が増える増築では注意が必要です。
一般的に10㎡以下の増築は建築確認申請が不要ですが、防火地域・準防火地域では1㎡でも申請しなければいけません。
さらに、地域ごとの条例もあるため、工事前には必ず自治体に確認することが重要です。