降雪量の多い地域では、ルーフヒーターを設置しているお住まいも多く、必要性も高い設備です。
こちらでは、ルーフヒーターの種類についてご紹介します。
◇散水式
地下水やボイラーで加熱したお湯を屋根に散水する方式で、設備コストと運転コストが低いという利点があります。
しかし、地下水を使用する場合、地盤沈下や冬季の渇水が懸念され、この方式ではすがもれ現象が発生しやすく、ムラ融けが起こりやすいという欠点もあります。
◇電気ヒーター式
屋根下に設置されたヒーターに電気を通電し、その電熱で雪を融かす方式です。
熱源の設置スペースが不要で、メンテナンスもほとんど必要ありません。
しかし、屋根の葺き替えが必要となるため、工期とコストが大きくなります。また、運転コストが高く、熱ロスも多いという欠点です。
◇温水式
ガスまたは灯油を燃料とし、ボイラーで加熱された不凍液を屋根下に張り巡らせたパイプ内部で循環させて雪を融かす方式です。
屋根内部に設置する方法と、屋根の表面に設置する方法があります。
屋根内部式では家の外観が変わらず、板金の屋根の場合は温度ムラがなく均一な融雪ができます。
しかし、結露が生じやすく、屋根の葺き替えが必要となるため工期とコストが大きくなり、また、補修メンテナンスが難しく、熱ロスが多いのも欠点だと言えるでしょう。
屋根表面式は、屋根の葺き替えが不要で、補修・メンテナンスが容易で、トータルコストも安いのが特徴です。
ただし、ムラ融けしやすく、空洞化が起きやすいため、融けにくくなることもあります。