建設キャリアアップシステムが義務化された背景

建設キャリアアップシステムは、国土交通省が推奨する制度で、建設技能者の資格、社会保険加入状況、就業履歴、経験などを登録・蓄積するシステムです。

2019年4月から一般社団法人建設業振興基金が運営主体となり、本格的に導入されました。

 

◇建設キャリアアップシステムの義務化

国土交通省の発表によると、2023年度中に登録を義務化し、完全実施を目指していましたが、2024年1月時点では、建設キャリアアップシステムの登録・利用はまだ任意です。

このシステムは、技能者の能力や経験に応じた適切な処遇改善を目的として2020年に開始されました。

建設業の技能者人口は268万人で、約半数が登録している状況で、事業者については、工事実績のある許可事業者が40万社あり、そのうち60%が登録しています。

 

◇建設キャリアアップシステムが義務化された背景

国が定めた建設業界の退職金制度の「建設業退職金制度」では、懸念点がありました。

建設キャリアアップシステムで納付履歴を管理することで、これらの問題が解消されます。

建設業界では、社会保険に未加入な事業者も存在します。

この問題を解消するため、従業員が社会保険や年金に加入しているのかを把握するためにも導入が重要になるのです。