IHコンロの仕組みと危険性について

近年、オール電化住宅の普及が進み、IHコンロを導入する家庭も増えてきました。

そこで、IHコンロの仕組みと危険性について解説したいと思います。

 

◇IHコンロの仕組み

IHは「インダクションヒーティング(Induction Heating)」の略で、日本語では「電磁誘導加熱」と呼ばれます。

この技術は、電気で磁場を生成し、IHのガラス製トッププレート上に置かれた鍋やフライパンを加熱する仕組みです。IHコンロ内部には渦巻き状のコイルがあり、電流を流すことで磁力線を発生させます。

そして、磁力線がヒーター面に密着した調理器具を通過する際に“渦電流”を生成し、調理器具が発熱します。

IH自体は発熱せず、鍋やフライパンの底面のみが加熱されるため、トッププレートに調理器具が置かれなければ発熱しません。

さらに、鍋やフライパンの底面が熱を持つため、取手や持ち手は熱くなりにくいという特長もあります。

 

◇IHコンロの危険性

IHは電気を流すことで「磁界」を生成し、これが一般に「電磁波」と呼ばれます。

多くの人が「体に悪そう」と感じるかもしれませんが、IH使用時の電磁波の周波数は20~90キロヘルツ(kHz)で、ラジオや携帯電話、テレビと同等レベルです。

天板は使用直後に非常に熱く、触れると火傷の危険がありますが、熱さを視覚で確認できないため、子供がうっかり触れてしまうと危険です。