建物を長く快適に保つために欠かせないのが「シーリング工事」です。
シーリングとは、外壁や窓枠、浴室などの隙間を柔らかい樹脂で埋める作業のこと。雨水の浸入や外気の影響を防ぎ、建物の寿命を大きく左右します。
◇シーリング工事の仕組み
建物の目地や接合部にシーリング材を充填し、防水・気密・断熱を確保する工事です。外壁材の継ぎ目や窓枠、屋根周りなど、わずかな隙間からも水が入れば内部の腐食やカビの原因になるため、住宅だけでなくビルやマンションでも必須のメンテナンスといえます。
施工の流れは、まず古いシーリング材を撤去し、清掃・下地処理を行ったうえでプライマーを塗布。専用ガンで新しいシーリング材を注入し、ヘラで表面を整えて乾燥させます。
◇シーリング工事の種類
シーリング材の種類は大きく3つあります。
耐久性が高く外壁やサッシに多く使われる「変成シリコーン系」、内装や浴室など水回りに適した「シリコーン系」、塗装との相性が良く外壁塗装と一緒に施工される「ポリウレタン系」です。
それぞれ特性が異なるため、用途に応じた選択が重要です。
シーリングは紫外線や温度変化で劣化し、ひび割れや剥がれが発生します。
一般的には5〜10年ごとの打ち替えが目安とされ、定期的な点検と早めの補修が建物を守るポイントです。
初心者でも基本を知っておけば、適切なタイミングで業者に相談でき、住まいの寿命を延ばすことにつながります。