普段あまり意識することはありませんが、道路にはさまざまな種類があることをご存じでしょうか。
特に、不動産と道路の関係は非常に重要です。
道路との関係次第では、土地があっても建築が制限されたり、建物を建てられない場合があります。
◇公道と私道の違い
道路は大きく公道と私道の2種類に分かれます。
- 公道:国や地方公共団体が指定・建設・管理する道路。
- 私道:個人や団体が所有する土地を道路として使用するもの(私有道路とも呼ばれる)。
私道は公道のように自由に利用できず、使用には所有者の承諾が必要です。
建物を建てる際には「車両通行承諾書」や「道路掘削承諾書」が必要で、私道に埋設された給水管や排水管の使用にも承諾が求められます。
また、所有者が複数いる場合、全員の承諾が必要です。
◇公道について
「公道」という言葉には法律上の明確な定義はなく、幅広い意味で使われています。
狭義では道路法に基づく道路、つまり高速自動車国道、一般国道、都道府県道、市町村道を指します。
一方、広義では、公衆の通行のために設けられた道路全般を指すことが一般的です。
このように、「公道」という言葉は、状況に応じて異なる意味で使用されています。
また、農道は、農業用に設けられた道路で、農産物の搬出入や農業機械の運搬を目的とします(農林水産省が所管)。
林道は森林地帯に設置され、木材生産や水源涵養、山村地域の交通などに利用される道路です。どちらも道路法上の道路に認定されると名称が変わります。