近年、再生可能エネルギーの普及や電力の安定供給への関心の高まりとともに、「蓄電池」の需要が急増しています。
その中でも、用途によって大きく分けられるのが「住宅用蓄電池」と「産業用蓄電池」です。
どちらも電気をためて必要なときに使うという点では同じですが、使用目的や規模、導入コスト、性能などには大きな違いがあります。
◇住宅用蓄電池の概要
家庭用蓄電池は、業務用蓄電池に比べて容量や性能が小さいですが、一般家庭で使用するには十分な性能を持っています。
コンパクトな設計で、設置スペースが少なく、移動可能なタイプもあります。
最近では、国や自治体による補助金制度があり、導入のハードルが低くなりました。
しかし、容量には限りがあるため、電気使用量に合わせた適切なサイズを選ぶことが重要です。
また、蓄電池には充放電回数に寿命があり、経年劣化で電気量が減少し、一般的に保証期間は10年から15年で、今後性能向上が期待されています。
◇産業用蓄電池の概要
業務用蓄電池は大容量で長寿命が特徴で、オフィスや工場、公共施設などで使用され、災害時には非常用電源として活用でき、太陽光発電と組み合わせることで電力自給が可能です。
高性能モデルは充放電8000サイクル以上も耐えることができ、長期的な使用が可能ですが、導入には高額な費用と広い設置スペースが必要です。
また、設置には排熱対策も求められ、収益目的で導入する際は慎重に検討することが重要です。