「GL工法」が活用される理由とは?

建築現場で内装仕上げの効率化を図るために、多くの現場で採用されているのが「GL工法」です。

GL工法(ジーエルこうほう)とは、「Gypsum Lining(石膏ライニング)」の略で、コンクリートやブロック壁などにGLボンド(石膏系接着剤)を使って、直接石膏ボードを貼り付ける内装下地工法です。

ここでは、GL工法が選ばれる理由やその特徴について、わかりやすく解説していきます。

 

◇工期短縮とコスト削減

従来のように木材や軽量鉄骨(LGS)で基礎を組む作業が不要なため、施工時間が大幅に短縮され、その分施工費や材料費も抑えられます。

 

◇スペースの有効活用

基盤を組まない分、壁が厚くなって、部屋の有効利用を広く取ることができ、特に狭いスペースや既存のコンクリート壁に対して有効です。

 

◇施工が容易

コンクリート面にプライマーを塗布し、専用のGLボンドで石膏ボードを直接貼り付けるため、作業が比較的簡単で効率的です。

 

これらの理由から、新築住宅の壁や天井内部に配管を施し、断熱材や石膏ボード施工前の段階でGL工法を施すことで、工期短縮やコストダウン、空間の有効利用が図られます。

ただし、GL工法はコンクリート壁だけに適用できず、遮音性や断熱性がやや低下する点、配線を壁内に隠せない点などの対策もあります。