建方は木造住宅の骨組みを組み立てていく仕事です。
上棟と建築作業自体は同じと捉えてよいでしょう。
ただ上棟は骨組みの屋根の中心となる棟木を組み立てるところまで行い、そこでようやく上棟と呼ぶケースが多いです。
上棟式もこの部分の施工が終わってから行うケースがほとんどです。
それに対し建方は骨組みを組み立てていく作業全体を表すケースが多く、より建築現場に特化した言葉と考えて良いでしょう。
ただ、作業自体は特に違うというわけではありません。
建方は土台の上に柱を立て、1階の柱を全て立てていきます。
そして梁で柱と柱をつなぎます。
1階部分が終わったら今度は2階の柱を立て、同じように梁で柱と柱をつなぎます。
土台から2階の屋根部分まで全て組み立てることを建方と呼びます。
ちなみに他には似た言葉で「建て入れ」、「建て込み」といった言葉も使われます。
意味合いとしてはほとんど同じように使われます。
実際の施工が行われた後に修正や変更があった場合は、「建て入れ直し」という言葉を使います。
建方は家づくりの中で一番の肝となる部分ですから、丁寧な作業を行い、正確性が重視されます。
骨格が見える作業ですから、大工としても、とてもやりがいを感じる作業です。