地滑り防止工事とはどんな作業?

地滑り防止工事は主に山林などを中心に、甚大な被害を未然に防ぐ工事です。
台風や地震が起こったときに地滑りを起こし、下降部にある家屋や公共施設などに被害が出ることが予想される場合に工事します。

いきなり地滑り防止工事を行うのではなく、地質構造や断層を分析します。
そして危険度を調べ、どんな措置を行うのが良いのか決定してから工事します。

地滑りを抑制する場合、主に方法が2通りあります。
1つ目が地滑りを起こす部分の地質改善作用を与える方法。
地滑りは地震や水圧の影響が大きいので、表面に水が溜まりにくくなるように水平ボーリングを行い、排水する処置を行います。

土質の状況だけでなく、湧水のなどの周辺状況も判断しながら的確な排水ボーリングを行っていきます。

もう1つは構造物を使って、滑ろうとする土塊に抵抗力を与えて抑える方法があります。
例えば、防波堤のような鉄筋コンクリートを設置し、地滑りを防ぐ方法です。

地滑り防止工事はこれまで地形の判読ミスや施工ミスもあり、読めない部分もあるので慎重さが求められる作業になります。

例えば、構造物で抑止効果を図ろうとして、その構造物自体の床堀りが不安定になり、構造物が安定しなかったという例もあります。

地滑りはこういったトラブルをできるだけ減らすため、地質調査技士や地滑り防止工事士等が対応に当たります。