職人の命を守る「足場」の重要性

高所の作業に必須となる「足場」。建築現場だけでなく外壁の塗装や補修などでも使用されるため、住宅街や街中でも頻繁に目にする機会のあるものです。

 

2階以上の高所作業では、職人にとっては安全な足場が確保されていることが非常に重要になります。労働安全衛生規則第518条でも「事業者は、高さ2メートル以上の箇所で作業を行う場合において(中略)足場を組み立てるなどの方法により作業床を設けなければならない」と明確に定められています。

 

また足場の役割は命を守るだけではありません。足場が確保されていることにより安定した作業が出来るため、施工効率の向上や施工品質の向上にも繋がります。そして、足場により周囲を守るための囲いができます。足場に飛散防止シートなどを掛けることで、工事中の粉塵や塗料の飛び散り等を防ぐことが出来ます。

 

足場の設置にはコストがかかるため、小規模な工事や作業者数が少ない現場ではコスト削減のために足場を設置しない施工方法を求められることがあるかもしれません。ですが、前述の通り2メートル以上の高さで作業をする場合には法により設置が定められており、違反した場合には事業者に罰則が科せられます。

職人の命を守り、施工のクオリティを確保するために必要な「足場」。かかるコストには、それだけの価値がしっかりとあることを依頼主にも理解してもらうことが大切です。