シート防水とは、塩ビやゴム製のシートを用いた防水工事です。ビルやマンションなどの屋上に欠かせない防水工事の一つで、ウレタン防水やＦＲＰ防水と並んで用いられている工法です。「密着工法」と「機械固定方法」の２種があり、施工箇所に合った方法を選んで処理します。

耐用年数が高く、一度施工すれば10年～15年の間はメンテナンスが不要になるため、５年前後ごとにメンテナンスが必要なウレタン防水やＦＲＰ防水よりもコストパフォーマンスを重視する方にオススメの施工です。塗料を乾燥させる手間が不要なため工期が短く、広い面積も短期間で施工できるのも大きなメリットです。シートは工場で生産されたもののため、職人の腕次第でムラが出来てしまうという心配もありません。

ただ、凹凸が多い場所や床に設置されているものが多い場所など、複雑な形状の床には不向きです。シートを細かくカットしなければならないため、漏水のおそれがあります。その場合は塗装中心のウレタン防水の方が防水効果を高く保つことが出来るでしょう。機械固定工法を用いる場合、ウレタン防水やＦＲＰ防水では心配のない工事中の振動音についても配慮が必要です。

また、施工できる業者がまだ限られているという点も要注意です。多少手間でも施工実績などを確認し、しっかりとした業者を選ぶようにしましょう。