風圧力は、設計において無視できないポイント

住宅、特に二階建て以上の住宅を設計する上では、建物が受ける「風圧力」に関しても十分に耐えうるかどうかの計算を行います。風といっても日頃吹いているようなものではなく、台風などの暴風よる影響を考えたものです。

風圧力の計算式は建築基準法によって決まっており、以下のような式で計算します。

 

(風圧力:Q)=(q:速度圧)×Σ((Cf:風力係数)×(Awi:見付け面積))

 

風圧力に耐えられる建物にするためには、さまざまな方向からかかる力に耐えられる「耐力壁」が必要です。耐力壁とは筋交いなどで十分な強度を持たせた壁で、風だけでなく地震の横揺れや建物そのものの重さに耐えるためにも必要なものです。

 

風圧力に対する耐力壁の数量の計算は以下の式で行います。

 

(風に対する必要壁量[cm])=(当該階の見付け面積[㎡])×(算定用見付け面積に乗ずる数値[cm/㎡])

 

外壁面積が大きいほどかかる風圧力は大きくなり、必要な耐力壁の量も多くなります。地震の際に建物が受ける地震力と風圧力のそれぞれに対して耐力壁が足りていることが必要ですが、建物の形状によっては「地震力に対しては耐力壁の数は足りているが、風圧力に対しては耐力壁の数が足りない」ということも起こります。