近年、「土木女子」と呼ばれる女性が増えてきました。土木業界で活躍する女性を表す言葉で、メディアや本でも話題になっています。
土木工事の現場というと、力仕事、体力勝負という印象から男性の仕事というイメージが強いものでした。ですがモノづくりに興味を示す女性も年々増加しており、建設業界への就職や転職を目指す女性の割合は上昇を続けています。2000年の女性技術者の比率は全体の1.7%に過ぎませんでしたが、2019年には5.7%と、約20年の間に約3.5倍増となっています。
しかし、身体的能力のハンデ、女性ならではの悩み、ライフステージの変化など、土木女子が生き生きと働くにはまだ多くの課題があるようです。具体的にはこのような例が挙げられています。
・男性と100%同じ量の体力仕事をこなせない
・生理などどうしても体調が万全ではない日もある
・結婚・出産で長時間勤務が難しい
・セクハラがある
働き方の多様性が叫ばれる今ですが、男女平等とは必ずしも「男女問わず全く同じ仕事をする」ことを指すとは限りません。女性だからといって古い価値観を押し付けることも今や時代遅れの考え方です。
そして女性側も「女性だから許される」という考え方を持ちながら仕事をするのはトラブルにつながります。男性だから、女性だからという面ばかりにこだわらず、全ての人が働きやすい環境こそが土木女子の活躍する現場につながるでしょう。