レンガの代表的な積み方、イギリス積み

レンガにはいろいろな積み方があります。レンガの長辺(長手)のみを表に出した長手積み、逆に小さい辺(小口)のみを並べる小口積みなどの他に、イギリス積み、フランス積み、アメリカ積みなど国の名前が入った積み方もあります。それぞれにメリットやデメリットがあり、場所や時代によって使い分けられていたようですが、現在ではイギリス積み、フランス積みの2種類が主流となっています。

 

イギリス積みは、レンガの長手のみを並べた段と、小口のみを並べた段を交互に積んでいきます。強度が高く、使用するレンガが少なくて済むため土木構造物や鉄道の橋梁などにも使用されています。一方、見た目の美しさを重視する場合はフランス積みが用いられます。長手と小口を交互に積んでいくという方法で、明治初期の洋風建築などに使われました。しかし耐震性に関してはどうしてもイギリス積みに劣るため、明治後期になるにつれてイギリス積みを採用した建物が多くなっています。フランス積みという呼び方が広く伝わっていますが、正式にはフランドル積みといいます。

 

もしレンガ造りを取り入れるのであれば、積み方にもこだわって選ぶことをおすすめします。規模や必要な強度に合わせて最適な積み方を採用しましょう。