人工大理石とはどのようなもの?

美しい模様と光沢が人々を惹きつける大理石。古代の神殿や彫像にも使用されており、上品な高級感を演出できる建材として知られています。ただ水や洗剤などさまざまなものに弱く、美しい状態を保つには定期的なメンテナンスが欠かせません。一般住宅を含めた多くの建物でキッチン・洗面台・浴室などの水回りに使用されているものは、大理石の代用品として作られた人工大理石です。

 

人工大理石はアクリル樹脂やポリエステル樹脂を主な成分としたもので、加工しやすくコストパフォーマンスにも優れた素材です。割れにくく耐久性があり、色や柄のバリエーションも豊富です。かつて主流だったステンレス製のキッチン用シンクに代わり、現在では人工大理石製のものが最も普及しています。さわるとひんやりと冷たく手触りも上質な石に近い印象を受けますが、人工大理石には大理石の成分は一切入っていません。人造大理石と呼ばれるものもありますが、こちらは天然の大理石を粉砕しセメントや樹脂で固めたものです。人工大理石と同様に大理石の代用品として広く用いられていますが、複雑な形状には適さないため床材や壁材、テーブルとして使われることが多いでしょう。

 

最近の人工大理石は性能も向上しており、かつて弱点と言われていた耐熱性や耐汚染性も心配のないものが増えてきました。メーカーによっては独自の工夫を凝らしているものもあるため、導入の際は比較検討をするのもおすすめです。