有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物の総称のことで、私たち生活の中でも様々な場所で使用されいます。
有機溶剤は常温では液体ですが、揮発性が高く作業者が鼻や口からの呼吸によって吸収され、皮脂に溶ける性質を持つため皮膚からも吸収されます。
有機溶剤の種類は多く、それぞれの用途によって使用される有機溶剤が異なります。
用途は様々で、身近なところでは化粧品の製品構成成分として用いられ、化粧水では「エチルアルコール」、マニキュアでは「アセトン」が有機溶剤です。
化学工場においては反応物を有機溶剤に反応させるために使用されることが多く、使用する有機溶剤によっては人体に悪影響を与え、中には発がん性指針があるものあります。
そのため、「有機溶剤中毒予防規則」を設け、対象となる54種類の有機溶剤を危険度によって3つに分類されています。
クロロホルム等の危険度が最も高い第1種有機溶剤が7種類、トルエンやクレゾール等の第2種有機溶剤は最も多く43種類、ガソリンや石油ベンジン等の第3シュ有機溶剤は7種類です。
このような有機溶剤については常時従事する労働者においては、雇用時と6ヵ月ごと(年に2回)に必須科目を定期診断を実施することが義務付けられています。