【有機溶剤について】化学構造による分類

有機溶剤とは他の物質を溶かす性質を持つ化合物の総称です。

有機溶剤は500種類以上あり、それを分類するためにの方法に化学構造で分類する方法があります。

 

◇ 炭化水素類

炭素(C)と水素(H)だけで構成された物質で金属を腐食せず、油類の溶解性も高いうえにリーズナブルなので幅広く使用されています。

代表的なのはトルエンやキシレンなどです。

◇ アルコール類

構造式に水酸基(−OH)を持つ物質で水溶性の汚れよく落とし速乾性が高いのですが、引火しやすいため取り扱いには注意が必要です。

種類にはエタノールやメタノールがあります。

 

◇ ケトン類

樹脂を落とす際によく用いられる有機溶剤で、ケトン類のなかでもアセトンは水に溶けやすい性質がありますが、全体的には溶けにくく、炭化水素類の希釈剤としても使われています。

 

◇ エステル類

エステルは酸とアルコールを脱水縮合したもので、樹脂の溶解力は高いですが水にはあまりとけません。アクリル樹脂や塩化ビニール樹脂の塗料などによく使用されています。

 

◇ エーテル類

ルコール同士を脱水縮合したもので、揮発性が高く臭いが特徴的です。エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの塗料や希釈剤によく用いられます。