壁紙の品質を表す「SV規格」の基礎知識

近年、壁紙などの住宅用建材から室内の空気が汚染されて健康被害を及ぼす「シックハウス症候群」が注目を集めています。

これは、住宅の高断熱化や高気密化がが進み、人工建材から発せられる化学物質が大きく影響しています。

こうしたことを受けて、2003年には建築基準法が一部改正をして塗料や壁紙の接着剤として使用されているホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等の化学物質の室内濃度低減を促します。

 

◇【SV規格】とは

「SV規格」とは壁紙工業会が壁紙が「快適・安全・健康に配慮した製品」の供給を目的とした自主規格です。

同じようなもので、ドイツ品質保証壁紙の「RAL規格」や、日本では日本工業規格の「JAS規格」があり、「SV規格」も、これらと同じ基準に加えて新しい独自の基準を設けています。

 

◇【SV規格】の基準

SV規格ではホルムアルデヒドや塩化ビニールモノマー、VOC(揮発性有機化合物)に関する規制値を各化学物質ごとに定めており、ホルムアルデヒドは0.01PPM以下の放出量と定められています。

他にも、重金属の仕様に関する細かい規制も定められていて、製品検査で安全が証明された壁紙には「SV規格」マークを付けるとこが認められています。