墨出しは設計図に記されている基準線を実際の工事現場に反映をさせる作業です。そして、「親墨」とは墨出し作業の時に、最初に出す墨のことを言います。
ここでは、墨だし作業についてと親墨の役割を解説します。
◇墨出し作業の重要性
設計図面で指示されている建物の天井やかべ、床の高さや位置を工事現場にて下書きをする作業です。工事現場において非常に重要な役割を持つ作業で、設計図通りに建物を建てるために正確さが求められます。
墨出しには高さを表示する「陸墨(ろくずみ)と、壁や柱の中心を示す「芯墨」、墨出しをしたい場所に障害物があるためできない時に、50㎝や1m等の一定の距離のところに墨出をすることを「逃げ墨」または「返り墨」と呼んでいます。
◇親墨とは?
「親墨」とは、墨出し作業をする際に基準として一番初めに出す墨のことで、通り芯を表す墨です。
親墨は元墨とも呼ばれ、柱や壁に記す芯墨になるのが一般的で、全ての工事の基準となるため墨出しの中でも最も重要なもので、高い精度が必要になります。
親墨には陸墨と地墨があり、親墨に従って柱や壁、階段などの小墨を割り出していき、仕上げ工事では親墨を基準にして各部署に仕上げ墨を出します。