【和室の特徴】和室を構成するもの

「和室」とは日本の伝統的な様式の部屋を指し、床には畳が敷き詰められ、建具に襖や障子が用いられた空間です。

和室はさまざまな要素(部材)で構成されています。

 

◇床の間

上座側の床を一段高くした場所が「床の間」です。

和室の象徴とも言える床の間は、掛け軸を掛けたり、置物や生け花を飾ったりするスペースです。

格式ある正式な和室では、「床の間」「違い棚」「書院(付け書院)」の3つで構成されていますが、最近では違い棚や書院を省略したものも多く見られます。

 

◇鴨居・敷居

鴨居はふすまや障子など建具の上に造られるもので、敷居と対になるように設置されているのが特徴です。

開口部の下端にある横材は敷居で、溝に襖や障子をスライドさせて開閉します。

 

◇欄間

鴨居の上部に設置されるもので、透かしや格子彫りなどの装飾された板をはめ込むことで、通風や採光といった機能的な側面と和室を華やかにする装飾的な側面があります。

 

◇長押(なげし)

和室の柱と柱を水平につなぐ部材で、本来は構造材でしたが、工法の変化によって装飾材となりました。

 

和室の大きな特徴は、柱が見える真壁(しんかべ)構造です。

また、襖や障子が使われているのも特徴で、障子は光を拡散して部屋全体を明るくし、襖は引き戸のためドア周辺のスペースを有効に使えます。