発泡塩化ビニール誕生の背景

軽量で加工がしやすく、耐久性や防水性にも優れる「発泡塩化ビニール(発泡PVC)」。

現在では建築資材や看板、インテリアなど幅広く活用されていますが、その誕生の背景には、素材開発の技術革新と時代のニーズがありました。

今回は、発泡塩化ビニールが誕生するまでの背景についてご紹介します。

 

◇発泡塩化ビニールとは?

発泡塩化ビニール(発泡PVC)はその特徴から、建築資材や看板、住宅内装など幅広く活用されています。

その誕生には、素材開発の試行錯誤と技術革新がありました。

発泡塩化ビニールは、その加工のしやすさから、DIY用途や住宅内装の壁材・浴室パネル・建具などにも広く利用され、現代の住環境を支える重要な素材となっています。

 

◇発泡塩化ビニールの誕生

1835年にフランスのルノーがポリ塩化ビニル(PVC)を発明しましたが、当初は工業化に至りませんでした。

1926年にドイツで本格的な製造が始まり、第二次世界大戦後に大量生産が進みます。

PVCは耐久性や耐水性に優れ、建築資材や配管、電線被覆など幅広く活用されるようになりました。

さらに、1950〜60年代に発泡技術が発展し、添加剤や発泡剤の改良によって軽量で断熱性・防音性に優れた発泡PVCが実用化されます。

発泡スチロールの開発(1954年)など発泡プラスチック技術の進歩も背景にあり、発泡PVCは建築材、内装材、浴室シートなど様々な分野で利用されています。