建設用語の「ニッチ」

ニッチとは「隙間」という意味を表す単語です。

一般的な知識ではいわゆるスキマ産業のことをこう呼ぶ場合が多いのですが、建築用語におけるニッチとは壁の空間を利用して設けた「おしゃれな飾り棚」のことを指します。

 

木造住宅では、等間隔に立てた柱と柱の間に空間が出来ます。この小さな空間を利用して作ることができるのがニッチです。建売住宅やアパートなどではあまり見かけることはありませんが、家づくりをインスタグラムやブログで発信している方を中心に特に女性視点での人気が高いため、注文住宅では主に玄関横などにニッチを作りたいと要望を頂くことも多いようです。

 

ニッチは壁の空間の厚みを利用して作られるため、構造によってはニッチを作ることが出来ない場合もあります。例えば断熱材が入っている場合や石膏ボードが直接貼られているなどニッチを設けるための空間がない場合はその場所に作ることは出来ません。

お客様にご説明する場合でも、ニッチとはどういうものか、どうしてここに作ることが出来ないのか(あるいはどこなら出来るのか)ということを丁寧に説明することがトラブル回避のポイントです。

 

また、飾り棚という言葉のイメージから小さいものを連想する方も多いのですが、壁の厚さやスペースによって本棚のように幅のあるニッチを作ることも出来ます。