屋根の勾配をもたせることで雨水が滞りなく、雨どいを伝って排水部分へ流れていきます。
その屋根の勾配ですが、建物のバランス、屋根材の種類によって角度が変わってきます。
屋根に角度がある場合を急勾配、緩い場合を緩勾配、その中間に位置する角度を並勾配と呼びます。
急勾配なら雨漏りのリスクが減る、断熱効果が高まるといったメリットが得られます。
緩勾配なら施工面積が減りコスト減に繋がる、風の影響を受けにくく耐震性が高まります。
並勾配は日本家屋で最も多い施工です。
色々な屋根材も選べますし、耐震性、耐久性にも優れています。
景観的にも1番バランスが良いです。
そして屋根材の特徴を考慮し、各屋根材の最低勾配が決まっています。
例えば、瓦屋根だと4寸勾配(約122mm・約21.8゜)の角度がないと、取り付けられない規則になっています。
理由として瓦屋根は厚みがあるので、取り付けた後に勾配が緩くなるからです。
平らな状態で瓦屋根を取りつけてしまうと、雨水が流れず雨漏りや浸水のリスクが高まるため、施工自体が認めらていません。
日本の住宅で増えているストレート屋根材なら、瓦屋根の勾配より緩い3寸勾配(約91.0mm約16.7゜)が認められています。