耐震工事はなぜ必要?

さまざまな場所で進められている「耐震工事」。2018年の時点で政府が目標とする耐震化率(全体の95%)に到達しておらず、まだまだ耐震性に不安のある古い住宅が残っていることが明らかになっています。

 

耐震工事というとビルやマンションなどの大型の建物に行われるものと思われがちですが、そんなことはありません。一軒家などごく一般的な住宅にももちろん必要とされているものです。

 

日本で制定されている耐震基準は大きな地震の度に改正されてきましたが、1981年の法改正では特に大きな変更があり、これ以降の耐震基準を『新耐震基準』と呼ぶようになりました。ですが、1995年の阪神淡路大震災ではこの新耐震基準に満たない建築物が多数倒壊・崩壊し、多くの命が失われました。現在も大きな地震が予想されている日本では、同じような被害を繰り返さないためにも基準を満たすための耐震工事はとても大切な対策の一つです。

 

基礎を補強したり、壁を補強する他に、屋根を軽量化するのも耐震工事の一つです。古くから使われてきた瓦屋根は地震の際に「落ちて」建物を守るという前提で作られているため、大きな地震の際には瓦の落下による被害が起こりやすくなっています。屋根材を変える、固定式の軽量瓦に変えるなどするだけで建物の耐震性が高まり、被害も軽減することが出来るでしょう。