地耐力とは何のこと?

地耐力とは、地盤がどのくらいの重さに耐えられるか、地盤沈下に対してどの程度の抵抗力があるかを示す指標です。単位はt/m2やkN/m2で表されます。

 

建物を建築する際は、地耐力に応じた地質改良や基礎構造を採用することが建築基準法によって義務付けられています。地耐力は建築前の地盤調査で調べることが出来ます。調査方法は「標準陥入試験」「平板敷荷試験」「スウェーデン式サウンディング試験」などがあります。

 

地耐力は、地盤調査の結果を元に得た「地盤の支持力」と「沈下に対する抵抗力」の2つの数値からより低い方の数値を採用します。この数値を元に建築物の重さや基礎の作り方を決め、必要に応じて地質改良を行います。

 

埋め立て地や新しい盛り土を行った場所は、地耐力が弱く地盤沈下が起こる危険性があります。同じ盛り土を行った場所でも年月の経過が進むほど雨水の浸透による水締め効果などで土が収縮するため地耐力は上がりますが、それでも山地や丘陵地に比べると数値は低めです。

地耐力の数値が低い場所は地盤対策が必要となるため、建設のためのコストも上がります。ですが適切な処理を行わずに建築してしまうと、建物を利用し始めてから大きな被害に繋がる可能性もあります。土地選びは慎重に、また地盤対策はしっかりと行いましょう。