消火器の種類

建物でよく見かける、小型で赤い筒状の消火器。どの消火器も同じものと思っている方も多いかもしれませんが、ラベルをよく見るといくつかの種類があることがわかります。

 

火災は、紙・木材・繊維などが燃える「A火災」、石油やその他の油類が燃える「B火災」、電気設備などで起こる「C火災」の3つに分類されます。そして、火災ごとに効果のある消火器が異なります。

 

一般住宅に置かれているものを含め最も普及しているのが、A・B・C全ての火災に使用できる粉末消火器です。「安全栓を抜く、ノズルを火元に向ける、レバーを握る」の3つの操作で誰でも使用できるのが特徴です。再充填は出来ず、使い切りとなります。

同じく全ての火災に使用できるものには強化液消火器がありますが、B・C火災には霧状のものを用いる必要があります。住宅用消火器として粉末消火器に並んでよく用いられますが、強アルカリ性の薬剤は人体に対する刺激が強いため注意する必要があります。中性の薬剤を使用したものもあり、普通火災では優れた効力を発揮しますが、ガソリンなど鉱物油の火災には効果が期待できない点に注意が必要です。

 

その他、A・C火災に使用できる水消火器、A・B火災に使用できる機械泡消火器と化学泡消火器、B・C火災に使用できる二酸化炭素消火器があります。いざというときでもすぐに使えるよう、身近な建物に置かれている消火器の種類や使用方法をよく確認しておくとよいでしょう。