建築における「モジュール」とは?

モジュール(module)とは、部品やパーツの集まりや区分ごとの単位といった意味の英単語です。建築現場では「設計上の基準となる基本寸法」のことで、日本建築の尺(しゃく)や間(けん)もモジュールのひとつに当たります。

 

建築で使用するモジュールは、主に柱の間隔を決めるために使用します。モジュールがあることで建物の設計に規則性が生まれ、バランスよく構造面でも優れた建物をつくることができます。

 

日本では、住宅を建てるときのモジュールに尺を使用しています。日本で流通している建材の多くが尺モジュールに沿ったサイズになっており、ほとんどの住宅が尺モジュールを使用した設計で建てられています。

しかし、近年ではメートルを基準とするメーターモジュールを採用した住宅が増えてきました。その理由は基本の長さの違いです。尺モジュールが91cmなのに対してメーターモジュールなら1m=100cmとなり、廊下や部屋の広さに差が出てきます。尺モジュールだと車いすが通れないなど不便や問題が生じることもあり、これを解消する方法のひとつとしてメーターモジュールの採用が挙げられています。

 

北米などでは、より広いフィート、インチモジュールが用いられており、日本でも輸入住宅を手掛けるメーカーなどで使われています。モジュールによって建物内部の印象がかなり変わってきますので、予算が許すのであれば尺モジュール以外の住宅を検討するのもよいでしょう。