火打の役割と筋交いとの違いを解説!

木造住宅の建設中の現場を見てみると天井や床の四隅に斜め方向に掛かっている横木または梁を見ることはありませんか?

この斜め方向に掛かっている梁を「火打」と言い、梁や桁、土台のコーナー部分がしっかりと固定されるように取り付けられた補強材になります。

床の下部に付けられたものは「火打土台」、天井部分に取り付けられたものを「火打梁」と呼び、火打は地震や台風の横からの揺れから家の変形を守る働きがあり、自然災害の多い日本の木造建築にはなくてはならないものです。

天井の「火打梁」は最近ではデザインとして用いられることがあるため露出して設置されている建物もあり、こうしたことを受けて様々なバリエーションの火打梁が登場しています。

火打梁は木造建築の構造においては重要なため建築基準法によって仕様が定められていて、使用する木材は杉やカラ松、エゾ松などの針葉樹が多く用いられ、特に見た目が白くて綺麗に見えるためエゾ松が人気があります。

 

筋交いと火打の違いはどちらも木造住宅の補強材になりますが、火打は床や天井を補強を目的としているのに対して、筋交いは壁部分に柱と梁の強度を補強するための補強材になり、壁の中で垂直の方向で入れてあるため普段は見るこはできません。