「アーバンスプロール」とは都心部から郊外へ向けて無秩序、無計画に都市計画が進んでいく現象のことです。
スプロールとは英語の「無計画に広がる」と言う意味がある「sprawl」からきています。
◇アーバンスプロールが起こる原因
本来であれば都市計画は段階的に、そして計画的におこなわれるものです。
しかし、都心部の地価の上昇により人々が郊外に流出していくことで、そこに新たなニーズが生まれます。
郊外には農地や空き地が多く、ニーズを満たそうとする大型店舗が建設されて小規模な開発が無計画に進められたのです。
そして、車社会が発達したことで、郊外型ショッピングモールが増加したこともアーバンスプロールの原因のひとつだと言えるでしょう。
◇アーバンスプロールがもたらす問題点
アーバンスプロールには様々な問題があります。
まず、自然環境を無計画に開発することで台風や地震等の自然災害が起こった場合に土砂崩れや液状化現象等の被害が懸念されています。
また、急速に郊外へと発展していくことで道路や学校、病院、上下水道、行政サービス等の生活に必要なインフラが間に合わないことがあるのです。
また、インフラを整えるためのコスト負担が増加して自治体の財政を圧迫する恐れもあります。