車と歩行者の共存する「ボンエルフ」の概要

「ボンエルフ」は住宅地にて自動車がスピードを落とすような構造になっている道路のことです。

 

◇ボンエルフの始まり

「ボンエルフ」オランダ語で「woonerf(生活の庭)」が由来の言葉で、自動車の速度を下げさせて歩行者との共存を図ることが目的の道路です。

1960年代にオランダのデルフトで初めて導入された街路整備手法の一つで、都市計画に「歩車分離」の概念が浸透したことで誕生しました。

ボンエルフは一戸建て住宅の大規模分譲地で採用されることが多く、場合によってゃ大型マンションの敷地内道路に設けられることもあります。

 

◇ボンエルフの特徴

ボンエルフは道路面に張り出して緑地帯や花壇を作ったり、街路樹を植えたり、あるいは道路そのものを曲がりくねった形状にするなどその手法は様々で、機能性に加え、デザイン性も考慮して設計されています。

ボンエルフは設置場所によっては敷地内の駐車スペースの位置などに制約を受けることもありますが、子供が戸外で遊ぶときの安全確保がしやすいのが特徴です。

これはドライバーの意識を促すためのものであり、「運転しづらさ」を認識することで速度を落とさせることを目的としています。ボンエルフにおける設定上限速度の目安は時速15キロ程度とされています。