釉薬瓦とは?特徴と釉薬の種類

日本瓦には「いぶし瓦」「釉薬瓦」「無釉薬瓦」の種類があります。

ここでは、日本瓦の中でも、屋根の葺き替え工事の主流となっている釉薬瓦の魅力を解説します。

 

◇釉薬瓦の特徴

釉薬瓦は文字通り釉薬をコーティングしている瓦です。釉薬は焼き物の表面をガラスのように陶器質にするコーティング剤で、釉(うわぐすり)と呼びます。

釉薬瓦は、様々な色があり和風洋風関係なく馴染みやすい瓦で、水が浸透せず長い年月が経ってもそのまま美しい状態を保てるため、メンテナンスがほとんど必要ありません。

そして、経年劣化に強く、耐用年数は60年と長いのが特徴です。

 

◇釉薬の種類

釉薬には「フリット釉薬」と「マット釉薬」があります。

 

・フリット釉薬

ガラス成分を含んだ釉薬で、表面が陶器のようなツルツルした手触りです。フリット釉薬できた瓦は、膜に貫入(かんにゅう)と呼ばれるヒビのような模様が入るのが特徴です。

これは、釉薬を塗って瓦を焼いて冷ます時に釉薬の幕ができるためで、瓦が出来立ての時はあまり目立ちませんが、時が経つと段々と目立つようになります。

 

・マット釉薬

比較的新しくできたもので、ガラス成分が含まれないため、文字通りマットな仕上がりになります。