夏になると見かけるようになる「葦簀(よしず)」。
ここでは、葦簀の特徴や簾(すだれ)との違いを解説しています。
◇葦簀とは?
イネ科の多年草の「葦(あし)」の茎の部分を乾燥させてシュロ糸で編んで作ったものです。
「あし」が「悪し(あし)」と音が同じことから、反対の「よし(良し)」と呼ばれるようになりました。
葦簀は暑さや人目を遮る目的で軒下やベランダ、窓の外に立てかけて置くのが一般的で、斜めに建てかけるので大きめのものを選びます。
窓を開けて使用する時には葦簀に水をかけて使用すると、気化熱の作用で室内に涼風が吹き込み、体感温度が2℃程度下がります。
本州では夏に使用することが多いですが、北海道等の寒冷地では冷気を防ぐために使用することもあるようです。
◇簾(すだれ)との違い
すだれは細く割った竹や葦などを並べて糸で編んだもので葦簀と同じように、日除けや目隠し等ので使用するのが一般的です。
すだれには、地面に対して横方向に垂らすように使う「掛け簾」と、地面に対して縦方向に立て掛けて使う「立て簾(たてす)」があります。
葦簀は簾の一種で、大型の立てすだれのことを葦簀と呼んで区別しています。
最近では葦等の天然素材ではなく、樹脂製のすだれや葦簀が誕生しまし、利用する人が増えています。