日本の伝統的な屋根「寄棟屋根」の特徴と長所・短所について

「寄棟屋根」は日本建築の建物に用いられている屋根の工法です。

どのような特徴があるのか、そして寄棟屋根の長所と短所を見てみましょう。

 

◇寄棟屋根の特徴

寄棟屋根は四面の屋根材がから成り立っている屋根で、棟に向かって4つの面が寄り集まり、屋根のてっぺんから4方向に勾配が付いていて、どっしりとした落ち着いた外観です。

風に強いため、台風が多い地域が海が近い住宅によく用いられ、真上から見ると長方形に見えます。

 

 

◇寄棟屋根の長所と短所

屋根がすべての方向に付いているため、建物のどの側も屋根に守られているので建物の劣化を抑制し、屋根自体の耐久性も高いのが長所です。

また、和風の建物だけではなく洋風の住宅とも相性が良く、落ち着きのある外観が魅力なのも長所だと言えるでしょう。

 

しかし、屋根の接合部分が複雑なので、施工やメンテナンスのコストが高くなります。

そして、接合部分が劣化をするとそこから雨漏りがするため、定期的なメンテナンスが必要です。

他には、屋根裏のスペースが取りづらいため、ロフトや屋根裏部屋に適していません。最近では、自宅に太陽光パネルを設置する家庭が増えていますが、寄棟屋根は一つの面の大きさが狭いので太陽光パネル設置には不向きです。