12世紀半ばにヨーロッパにて発祥した建築様式の「ゴシック様式」。
ここでは、その中でも「リブヴォールト」について解説しています。
◇「リブヴォールト」の概要
「リブヴォールト」は、ゴシック建築において一般的な天井のデザインスタイルの一つです。
このデザインでは、横断アーチと対角線のアーチを「リブ(肋骨)」と呼ばれるリブで繋ぎ、その隙間をセルで覆うことで、特徴的な天井が作られます。
リブヴォールトを用いることで、天井の強度を確保しつつ、比較的軽量な構造で大空間を実現することができます。
また、セルの数によって四分ヴォールトや六分ヴォールトといったバリエーションが存在し、リブの形状によって星型の押し型ヴォールトや網状の網状ヴォールトなども見られます。
リブヴォールトはロマネスク様式でも用いられていましたが、ゴシック様式で更なる進化を遂げたスタイルです。
◇リブヴォールドの代表的な築物
・スペイン(コルトバ) メスキータ
初期のバージョンはイスラム建築で8世紀にスペインのコルドバのメスキータで使用されており、初期のバージョンは装飾的な要素が強く、構造の重みを支える役割は担っていませんでした。
他には、ドイツのケルン大聖堂等があります。