流動化コンクリートの概要と施工時の注意点について

流動化コンクリートとは文字通り流動性の高いコンクリートです。

ここでは、流動化コンクリートの概要と施工時の注意点をまとめています。

 

◇流動化コンクリートの概要

「流動化コンクリート」とは、通常のコンクリートに流動性を高めるための特殊な添加物を混ぜ込んだコンクリートのことです。

通常のコンクリートよりも少ない水量で同等の流動性を実現できるため、ブリーディングや乾燥収縮のリスクを減少させることや、建築物のひび割れ問題に対応できる特徴があります。

流動化コンクリートは1971年に西ドイツで硬練りコンクリートの施工性向上を目的として開発され、日本でも昭和41年頃からポンプ工法の普及に伴い、流動化コンクリートへの需要が高まりました。

 

◇流動化コンクリートの施工時の注意点

  1. 流動化コンクリートは流動性が高いため時間が経つとスランプ低下が大きくなる傾向があり、流動化から打ち込み終了までの時間を短縮する必要があります。外気温によって異なりますが、一般的には25℃未満なら30分以内、25℃以上なら20分以内での打ち込みが望ましいとされています。

  2. 流動化コンクリートは型枠に打ち込んだ後、流動性が急速に低下するため、打ち重ね時間間隔を適切に管理することが必要です。

  3. 流動化コンクリートは締め固めが不足すると、欠陥や空洞が生じやすくなるため注意しましょう。