ポリマーコンクリートとは、従来のセメントを使わずに、ポリマー(合成樹脂)を結合材として施工するコンクリートのことです。
主に、道路や橋梁、下水道施設などの補修工事や特殊な建築材料として使われます。
◇環境に優しい
セメント製造時に多くのCO2が石灰石の焼成で排出されますが、ポリマーコンクリートではこの工程を含まないため、CO2排出量が少ないのが特徴です。
同じ構造物を建設する場合、約80%のCO2排出削減が可能性と報告されています。
◇耐火性が高い
セメントコンクリートは耐火性がありますが、セメント水和物が含まれるため高温で脱水・分解して強度が低下します。
一方、ポリマーコンクリートはセメント水和物がほとんど含まれないため、高温でも脱水・分解が少ないため、優れた耐火性が特徴です。
◇酸に強い
セメントコンクリートはカルシウム化合物が酸に溶けやすい欠点がありますが、アルミノケイ酸で構成されたポリマーコンクリートは酸に強いのもメリットです。
◇劣化現象を抑制する効果がある
アルカリシリカ反応と呼ばれる、メントセコンクリートの骨材膨張により強度低下や鉄筋破断する劣化現象を抑制する効果があります。これは、ポリマーコンクリートではカルシウム分が少なく、アルカリ性も低いためです。