とび職は、建設現場において欠かせない存在です。
しかし、なぜ「とび職」と呼ばれるようになったのでしょうか。
そこで、ここではとび職の仕事内容や名前の由来をご紹介します。
◇とび職とはどんな仕事?
"鳶職人"には多くの種類がありますが、共通しているのはすべてが高所で作業する職人であることです。例えば、鉄骨を組み立てる「鉄骨鳶」や重量物の設置や解体を行う「重量鳶」、さらには橋梁や高速道路の建設や点検、メンテナンスを担当する「橋梁鳶」などがあります。
身近なところでは、足場を組み立てる「足場鳶」は、建物の建設や修繕工事において足場の組み立てと設置を専門としています。
足場鳶の役割は、職人が安全かつ効率的に作業できるように、工期に合わせて正確に足場を構築することです。
戸建てからビル、工場まであらゆる建物で高所作業が必要とされる場面で活躍します。
◇なぜ、とび職と呼ばれるのか?
鳶職という名称の由来は、江戸時代に存在した「火消し」の職業にまでさかのぼります。
彼らが使用していた道具の一つが「鳶口」であり、その名は道具の先端が鳶のくちばしに似て鋭く尖っていたことに由来します。
江戸時代には水の放水技術が未発達だったため、火事の際には鳶口を使い、隣家や風下の建物を解体することで火の蔓延を防いでいました。