大工工具の移り変わり~古くから使われている大工工具をご紹介!

日本の大工工具は、もともとは大陸から朝鮮半島を通って持ち込まれ、なかには日本独自の変化を遂げたものもあります。

今回は、古くから使用されている大工工具をご紹介します。

 

◇カンナ(鉋)

木材の表面を削り、平滑に仕上げるための道具が鉋で、長方形の樫の木台に刃を仕込み、木材に当てて削っていくのが一般的です。

鉋にはさまざまな種類があり、面だけでなく角を丸く削るものもあります。

明治〜昭和初期から西洋の影響で二枚刃が主流となり、下側を鉋身(鉋刃)、上側を裏金(押金)と呼びます。裏金は逆目や食い込みを防止し、スムーズな鉋がけを可能にしました。

 

◇ノミ(鑿)

ノミは木材の穴彫りや削り加工に使われる道具で、ノミの使い方は難しく、大工の間では「穴ほり三年」と言われるほどです

ノミの断面が六角形のものは「追入れ(おいれ)ノミ」、長方形のものは「向待ち(むこうまち)ノミ」と呼ばれます。

 

◇ノコギリ(鋸)

ノコギリは木材を切断するための工具で、鍛えた鉄で薄く長方形に作られた刃に、側面に細かい歯が刻まれています。

木の目に沿って切るノコギリは「縦挽き」、木の目に直行して切るノコギリは「横挽き」と呼ばれ、現代では、縦挽きと横挽きの両方の刃がついた「両刃ノコギリ」が一般的です。

引切り型のノコギリは日本特有で、世界では押切り型が主に使用されています。