建設業界における女性の就業率はまだ低いものの、着実に増加しています。
文部科学省の2021年「学校基本調査」によると、大学や大学院から新卒で建設技術者として就職する女性の数と割合は、過去10年で約2.5倍に増加していることが確認されています。
◇女性が働きやすい環境作りへの取り組み
建設業界はこれまで男性中心の職場でしたが、近年では女性の定着を目指した積極的な取り組みが進んでいます。
その一環として、労働環境の整備が進められ、女性専用のトイレ、洗面台、更衣室などが設置され、女性が快適に働ける環境が整備されるようになりました。
また、大手ゼネコンでは、ベビーシッターの補助や看護休暇制度が導入されています。
中小企業ではまだ広がっていないものの、大手の取り組みが進んでおり、全国的な普及には時間がかかるものの、従来と比べると大きな変化が見られるようになりました。
また、テレワークや在宅勤務を推進する企業も増え、女性が働きやすい環境が整いだしています。
◇現場での女性の役割
建設業界において女性技術者の役割がますます重要となり、設計や施工管理、品質管理など幅広い分野で活躍しています。
特に、多様な視点が現場でのコミュニケーションを改善し、効率的な問題解決やスムーズな工程進行を実現しています。
さらに、女性技術者のリーダーシップによりチームの士気も高まり、職場環境の向上と創造的な解決策が生まれるようになりました。
こうした女性の活躍は、建設業界の未来を切り開く大きな要素となっており、次世代の建設業の発展に欠かせないものです。