
型枠工事は、コンクリートを流し込むための「型」をつくる工程であり、建物の形状や仕上がり精度を大きく左右する重要な工事です。
完成後には見えなくなる部分も多いものの、型枠の精度や施工方法によって、構造体の品質や耐久性、さらには外観の美しさまでもが左右されます。
高品質な建物づくりを実現するためには、型枠工事の基本を理解し、ポイントを押さえた施工を行うことが欠かせません。
◇正確な墨出しと型枠組立が品質を左右する
型枠工事において最初に行われる墨出しは、建物の寸法や位置を決定する重要な作業です。
墨出しが正確でなければ、いくら丁寧に型枠を組んでも、完成した構造物にズレや歪みが生じてしまいます。
そのため、図面を十分に確認し、ミリ単位の精度で作業を進めることが求められるのです。続く型枠の組立では、使用するパネルや桟木、金物を適切に配置し、コンクリートの側圧に耐えられるよう確実に固定します。
わずかな隙間や固定不足が、コンクリート漏れや仕上がり不良の原因となるため、細部まで気を配ることが高品質な施工につながります。
◇コンクリート打設後を見据えた管理と解体
型枠工事は、組立だけで完結するものではありません。
コンクリート打設時には、型枠に過度な負荷がかからないよう打設速度や振動の影響を考慮し、常に状態を確認する必要があります。
また、養生期間を適切に確保し、コンクリートの強度が十分に発現した段階で型枠を解体することも重要です。解体が早すぎると欠けやひび割れの原因となり、遅すぎると工程全体に影響を及ぼします。
組立から解体までを一貫して管理することで、型枠工事は建物の品質を陰から支える存在となるのです。