塗装業で理解しておきたい有機溶剤の中毒性について

屋根や外壁の塗装をするときに有機溶剤を使用することがあります。

有機溶剤とは他の物質を溶かす性質を持っている有機化合物です。
他の物質を溶かすことで液体全体が混ざり合って浸透性を高めてくれるケースがあります。

塗装業界や印刷業界など何か液体を使うようなケースで、こういった有機溶剤を使うことが多いです。

この有機溶剤ですが、注意が必要な成分がいくつかあります。
吸い込んでしまうと身体に悪影響を及ぼすもの、ハウスシックを発症してしまうものなどが存在します。

特に塗装業で注意しておきたいのは、エチルベンゼンを配合した塗装剤。
エチルベンゼンには発がん性や生殖毒性があるという指摘があり、現在では規制されている成分の一つです。
仮に吸い込んでしまうと発がん、胎児への影響、中枢神経の影響、気道刺激などが発表されています。

エチルベンゼンが全体の重量の1%を超える場合、エチルベンゼンと有機溶剤中毒予防規則の対象物質の合計が全体の5%を超えているものは使用することができません。

塗装剤を自社開発している場合、配合している場合は知っておいた方が良いでしょう。

また、外部から塗装剤を仕入れてきて使用する場合も、事細かに成分を把握しているわけではないというケースがほとんどです。
そういった状況考慮し、防護服や呼吸用保護具等を着用し、出来るだけ安全な呼吸ができる状況で作業しましょう。