簡単にわかる!アスベスト除去工事について

「アスベスト」とは石綿と呼ばれる無機繊維状鉱物のことで、1955年頃から2000年代初頭まで建物の火災防止のための多くの建物で使用されていたものです。

安価なのに耐久性、耐熱性に優れているので「奇跡の鉱物」と呼ばれていたのです。

しかし、2000年代に入るとアスベストは繊維が細かく、空気中の繊維を吸い込むと肺線維症(じん肺)や肺がんになるリスクが高くなることが研究でわかりました。

2006年には0.1重量%を超えるアスベスト含有製品の製造と仕様が禁止されるようになりましたが、これ以前に建築された建物にはアスベストが含まれているのです。

 

◇ アスベスト除去工事とは

アスベストは処理の方法によって発塵量は異なるため、危険性の高いものを3つにレベル分けして処理を行うのが一般的です。

発塵性がもっとも高いレベル1のアスベスト除去工事では、まずはじめに事前工事を行い安全を確保します。

その後、粉塵飛散抑制剤の散布し、アスベスト含有の建材の掻き落とし・切断・破砕による除去作業をしますが、この時に作業員は保護具を装着しなければいけません。

除去したアスベストを廃棄物として処理するため、前処理してから真空圧縮し、アスベストの容積を50%~70%に縮小させて処分しやすくします。

除去自体が終了した後は、器具の搬出の際に付着した有害物質が飛散してしまわないよう、丁寧な取り除きます。

除去したアスベストは最終処分場に運搬をして処分されます。