地盤沈下とは、特定の地層が圧縮して文字通り地盤が沈んでいく現象を指します。
◇地盤沈下の種類
広域での地盤沈下は、地震などの自然現象や地下水や鉱物の過剰な採取といった人為的要因によって起こる地盤沈下です。
東日本大震災や能登半島地震では、地殻変動や液状化現象による地盤沈下が確認されました。
住宅が傾く原因として、近隣工事の影響や盛土・埋戻し土による圧密沈下が挙げられます。不均等な地盤沈下「不同沈下」は、局地的な沈下に多く見られ、建物の傾きにつながります。
特に、人工的に造成された土地は圧密が進みやすく、沈下のリスクが高いとされています。
◇地盤沈下への対処方法
着工前に行う地盤の転圧は、重機で土を踏み固めて密度と強度を高める作業です。
これにより地面が安定し、天候や環境変化による侵食を防ぐ効果があります。特に盛り土がある場合は、念入りな転圧が必要です。
ただし、転圧の効果は地表面から約1メートル程度の浅い範囲に限られる点に注意してください。
大地震で地盤が大きく揺れると、建物が重いほど地盤内の水が多く絞り出され、大規模な液状化が発生しやすくなります。
一方、建物が軽ければ水の流出量が少なくなり、液状化が起こりにくくなります。
また、地盤に均等な負荷がかかるほど液状化のリスクは低下し、仮に液状化で地盤が沈下しても、建物が均等に沈めば傾きが防がれ、被害を最小限に抑えることが可能です。