
建物の解体やリフォームを行う際、重要となるのがアスベスト(石綿)の事前調査です。
近年、法令の大幅な改正によって規制が強化され、解体・改修工事では原則として事前調査が必要となっており、事前の確認と報告が厳格に義務付けられています。
■アスベスト事前調査の義務化と対象工事
健康被害を防ぐための大気汚染防止法などの改正により、現在は一定規模以上のすべての解体・改修工事において、有資格者による事前調査と、所定のシステムを通じた電子報告が義務付けられています。
対象となるのは、解体部分の床面積が80平方メートル以上の工事や、請負金額が税込み100万円以上のリフォーム・設備交換工事などです。
この規制は住宅だけでなく、店舗やマンションの修繕にも適用されます。もし調査や報告を怠ったまま工事を強行した場合、施工業者だけでなく工事の中断や追加対応が必要となるなど、発注者側にも影響が及ぶ可能性があります。
■スムーズに工事を進めるために!発注者が知っておくべき注意点
トラブルなく安全に工事を完了させるためには、発注者側もいくつかの注意点を押さえておく必要があります。
まず、事前調査には目視だけでなく、必要に応じて検体を採取し、分析調査を実施する場合があるため、相応の日数と調査費用が発生します。
これを考慮せずにタイトな工期を組んでしまうと、着工時期に影響を及ぼす可能性があります。
また、万が一アスベストの含有が判明した場合は、飛散防止のための特殊な撤去工法や廃棄物処理が必要となり、工事費用が追加で発生します。
見積りの段階から調査費や対策費が含まれているか、有資格者が事前調査を実施しているかをしっかり確認しましょう。