災害に強い街づくり:上下水道インフラの耐震化技術と老朽化対策

地震などの大規模災害が発生した際、生命線となるのが上下水道インフラです。
老朽化が進む配管や施設の更新と技術による耐震化を推進することは、災害に強い安全な街づくりを実現するための課題です。

 

■地震の揺れに耐える耐震継手管と管更生工法の導入

地震時の断水や下水漏れを防ぐため、水道管の継ぎ目部分が抜け落ちない耐震継手管(NS型ダクタイル鋳鉄管など)への敷設替えが急速に進められています。
この技術は、地盤の変形や強い揺れに合わせて継手部分が伸縮・曲げることで衝撃を吸収し、管の破損を物理的に防ぐ仕組みです。

一方で、道路を掘り返す従来型の工事はコストと工期がかかるため、既存の配管内部に補強材を挿入して一体化させる管更生(かんこうせい)工法も広く採用されています。
工法によっては大規模な掘削を抑えられるため、都市部など施工条件に制約がある場所での管路更新・改修方法の一つとして活用されています。

 

■優先度に応じた計画的更新とスマート技術による予防保全

高度経済成長期に整備された多くの上下水道管が同時に法定耐震年数を迎えつつある中、限られた予算と人員で効率的に対策を進める必要があります。
避難所や病院、防災拠点などにつながる重要な管路や、緊急輸送道路の下にある管路など、災害時の機能確保が特に重要な箇所から耐震化を進める取り組みも行われています。

さらに、近年ではAIやIoTを活用した管路の劣化診断・リーク検出技術が活用されるようになりました。
センサーや画像データなどを用いて管路の状態を把握し、異常の兆候を早期に発見することで、計画的な修繕や更新につなげる予防保全型の維持管理が注目されています。