屋根の「葺き足」の意味とは?

「葺き足(ふきあし)」とは屋根の流れる部分に重ならないで、露出をしている部分の長さのことを指します。

「葺き足」は瓦、化粧ストレート葺き等の屋根工事の時に用いられます。

 

◇葺き足とは

古くから屋根工事のことを「葺く(ふく)」と呼び、「足」は縦の長さを事を言いました。そして、ふたつ合わせると「瓦を屋根に並べた時の一枚の縦の長さ」を指します。

瓦の長さには、「屋根工事をする前の瓦本来の長さ」と「屋根工事を施工後に表面に露出している部分の長さ」の2種類があります。

葺き足は「屋根工事を施工後に表面に露出している部分の長さ」なので、別の呼び方では「利き足」や「働き長さ」とも呼ばれることがあり、どれも意味は同じです。

 

◇葺き足が重要な理由

瓦だけではなく化粧ストレート屋根でも葺き足は非常に重要です。

なぜなら、この葺き足の長さによって家の印象が大きく変わるからです。化粧ストレート屋根では葺き足を長くすると家全体がゆったりとした雰囲気になり、反対に短くすると繊細なイメージに。

また、葺き足の長さが分かると瓦割をする際に、野地の長さから葺き足を割ると屋根工事に何枚の瓦が必要なのかが図面上でわかります。

一般的に瓦の種類を判断する時には葺き足の長さが基準になるため、葺き足は屋根工事においては非常に重要です。