消火設備の中でも重要な設備である「連結散水設備」。
ここでは、連結散水設備の特徴や設置基準について解説したいと思います。
◇連結散水設備とは?
消火設備とは屋内消火栓設備・スプリンクラー設備等、延焼防止設備の総称です。
連結散水設備は他の消火設備とは異なり、主に地下街や地下階など、火災が発生した場合に煙や熱が充満し、消防活動が難しくなることが予想される場所に設置される設備です。
この設備は散水ヘッド、配管、弁、および送水口などから成り、火災時に消防ポンプ自動車から送水口を通じて水を供給し、散水ヘッドから放水することで消火活動を支援します。
◇スプリンクラーとの違いとは?
スプリンクラーと連結散水設備は外見上の類似点がありますが、最大の違いは水源です。
スプリンクラーは建物内に水源が存在し、自己完結型で自動的に火災を感知して散水ヘッドから直接水を撒いて消火活動を開始します。
連結散水設備は建物外に送水口を設置し、消防ポンプ自動車から水を供給します。
送水口は通常、「送水口」と書かれた栓に鎖が付いているもので、壁に埋め込まれたものを埋込み型送水口、ポール状のものをスタンド型送水口と呼ばれます。
火災発生時には送水口から散水ヘッドに水が供給され、消火活動に役立てられます。