「電気絶縁体」は電気をほとんど通さない物質のことです。
通常、金属などは電気が流れるため、触れると感電する危険がありますが、絶縁体で覆われていると電気は通らず、安全に使用できます。
ここでは、電気絶縁体を使用する際の注意点をまとめています。
◇絶縁破壊に注意
絶縁耐性を超える電圧や電流がかかると「絶縁破壊」が発生します。
この現象は電気機器の故障や火災などの事故を引き起こす原因となり、代表的な原因の一つが「雷」です。
雷は雲の中の静電気が高電圧になり、絶縁体である空気の絶縁耐性を超えて発生します。
◇帯電に注意
帯電による静電気には注意が必要です。
静電気は絶縁体に電気がたまり平衡状態でない場合に発生します。
この現象の原因は、絶縁体同士の摩擦や剥離によるもので、プラスとマイナスの電荷がどちらかに偏ります。
帯電した絶縁体に触れると、電荷のバランスを取ろうとする自然の力により、電子の放出や流入が生じ、感電状態となり、火花が発生するケースもあるため十分な注意が必要です。
◇漏電と電磁波
絶縁体が劣化・破損すると漏電の危険性が高まります。
また、高電圧製品の使用時には電磁波にも注意が必要です。
近年、電気製品の増加に伴い、電磁波の影響による健康被害が増加しており、予防策としてアース線の確実な接続や電磁波対策グッズの利用を検討するなどがあります。